エチレンジアミン四酢酸(広くEDTAと略される)はアミノポリカルボン酸の一種で、無色透明の水溶性固体である。その共役塩基はエチレンジアミン四酢酸と呼ばれる。ライムスケールの溶解に広く使われている。EDTAの有用性は、六座配位子およびキレート剤としての役割、すなわちCa2+やFe3+などの金属イオンを「隔離」する能力にある。EDTAに結合した金属イオンは溶液中に留まるが、反応性は低下する。EDTAはいくつかの塩として製造されており、特にEDTA二ナトリウムとEDTAカルシウム二ナトリウムが有名である。